2008年08月30日

塗装省き軽量化

原油価格の高騰にあえぐ航空業界で、航空機の「コストカット」に挑んだ特徴的な機体が関西空港貨物ターミナルにお目見えしている。

日本航空(JAL)は塗装を省いて軽量化を図った金属むきだしの“スリム機”。
全日空(ANA)はかつての旅客機を改造した国内唯一の“リサイクル機”。
両機種とも従来機に比べ大幅な経費削減に成功している。

関西空港の国際貨物地区駐機場。銀色の機体に「JAL」のロゴ。
機体には、ほかの航空機や貨物棟などがはっきりと映り込む。
同社の貨物スタッフは「太陽が直接あたると(機体が)まぶしい」と笑う。



JALが昨年7月に導入した中型貨物機「ボーイング(B)767-300F」。
貨物搭載量は最大約55㌧と大型機の半分程度。
関空-大連、青島など需要規模の小さな貨物路線で活躍している。

特徴は徹底的な軽量化が図られていること。機内に入れるコンテナは新素材を用いて従来品より1台当たり約26㌔軽い。
さらに、機体を無塗装にして、塗料の重さ約90㌔分を減量、従来機より燃費効率が最大25%も向上した。

試算では1機当たり、ドラム缶で年間80本の燃料を節約。
同社貨物郵便本部は「現在3機飛んでいるのでドラム缶で年間約250本も節約でき、貨物事業での経費削減に一役買っている」。
来年4月までにもう1機導入予定という。

一方、JALの駐機場から4スポット離れた場所にはANAの貨物専用機「B767-300BCF」の機体が見える。
もとは中国やシンガポールなどアジア路線を飛んでいた旅客機「B767-300ER」だが、客室の小さな窓や乗客が乗降するドアは埋められ新たな機種に生まれ変わった。

昨年7月から半年間、シンガポールで改造。
イスやトイレ、室内装飾などの備品を撤去し、床面の補強と機内運搬装置の設置などを施した。
「新造機の購入額は約160億円。改造機はその2割ほどの金額で済む」(同社貨物本部)という。
さらに機体の構造がシンプルになるため、旅客機では通常、約20年とされる耐用年数が、35年程度まで延びるという。

国内第1号機は羽田-関空-上海、北米など国際路線のほか、深夜の国内貨物便に就航。
同社では平成22年度までに6機を新たに導入する予定という。


産経新聞より



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Posted by 株式会社トリム リサイクル事業本部 at 16:01│Comments(0)企業編
 
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