2008年08月22日

蛍光灯ガラス 鉛全廃


松下電器産業は21日、蛍光灯の電極部に使うガラスで無鉛化技術を確立したと発表した。

ガラスの添加成分として鉛の代わりにバリウムを使うことで、高い加工性と電気抵抗を発揮できる。

9月から無鉛ガラスの量産を始め、10月1日から自社で生産するすべての蛍光灯の電極部を無鉛型に切り替える。
使用済み蛍光灯ガラスのリサイクル体制も強化する。


蛍光灯には外側に発光管ガラス、内側に電極部ガラスを使用する。
すでに発光管用は無鉛タイプが世界の主流だが、電極部用は形状や技術的な難易度を理由に鉛が用いられてきた。

松下は数年前から将来的な環境規制の強化をにらんで鉛の代替物質を研究。
ガラスの添加成分にバリウムを用いたことで、複雑なガラス加工ができ、鉛使用時と変わらない高い電気抵抗を保てるようになった。

大阪府高槻市の高槻工場に実証設備を導入して量産化技術を確立。
中国の天津工場で量産用ラインを設置し、9月から無鉛ガラスの量産を始める。

同社は蛍光灯を年1億3,500万本生産販売するが、今後はすべての発光管、電極部用ガラスを無鉛化する。
これまで電極部用に年2,000㌧使用してきた鉛ガラスをゼロにできる。

松下グループで照明事業を手掛ける照明社の伊藤清文社長は「無鉛化技術で高い優位性を持っている。自社の照明製品だけでなく、外販も検討する」と語った。

環境負荷物質削減に加えてリサイクルも強化。
高槻工業では中間処理会社と連携し、2010年度に2007年度比8.8倍の5,300㌧の使用済み蛍光灯ガラスを再利用する。

ガラスの原材料半減につながり、ガラス溶融時の二酸化炭素排出量を2007年度比12%削減できる。


日経産業新聞より



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Posted by 株式会社トリム リサイクル事業本部 at 13:29│Comments(0)企業編
 
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