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2008年07月21日

「生き物ブランド米」各地に


トキ、コウノトリなど地域のシンボル的生物との共生を前面に出した「生き物ブランド米」が各地に根付いてきた。

減農薬栽培など環境に配慮した農法を採用し、水田に水を張る時期を長くするなどで多様な生き物との共存を目標に掲げる。

通常栽培のコメよりも価格を高く設定しやすい利点もあるため栽培を増やす動きが広がっている。



日本で野生のトキが最後まで生息していた新潟県佐渡市。
人工繁殖したトキ10羽前後の試験放鳥を9月25日に控えている。
島ではトキとの共存を掲げた環境保全型農法によるコメづくりが進んでいる。

JA佐渡では2008年産のコメで、通常の栽培より農薬や化学肥料の使用を3割以上減らしたコシヒカリの作付面積が98%に達した。
この「3割減のコメ」をJA佐渡米として買い取る要件としているが、さらにレベルを上げ、全量を2012年までに「5割減」以上の特別栽培米にする方針を決定。
生産者への説明を始めた。

JA佐渡は昨年、5割減で栽培したコメを「朱鷺の舞」のブランド名で地元中心に販売を始めた。
通常のコシヒカリに比べ1割強高いが消費者の関心は高い。
コメ余り傾向が続く中で、離島の佐渡には輸送費の負担が重い。
環境保全型農業を進めて消費者に付加価値を訴える戦略だ。

佐渡市も「生きものを育む農法」で栽培した農作物に対する認証制度を今年度から創設した。
野生のトキが絶滅したのは農薬や除草剤の使用により、ドジョウやカエルなどエサになる生き物が減ったことが一因といわれる。
冬場も水田に水を張り、生き物がすめる水場を設けた水田に対する助成措置を設けている。
この農法で栽培したコメをJA佐渡と共同で県外に出荷する計画も進めている。


佐渡市が先行事例で学んだのが兵庫県豊岡市。

環境保全型の農業を推進し、2005年からコウノトリの試験放鳥も始めている。
「コウノトリ育む農法」は無農薬か通常より農薬使用量を75%抑える。
田んぼに水を張る期間を通常より長めにすることなども要件だ。
この農法によるコシヒカリの作付面積は2008年度産で198㌶と前年比で26%増える見通しだ。

JAたじまでは「育む農法」で栽培したコメを減農薬で約25%、無農薬で50%強高く買い取り、「コウノトリ育むお米」のブランドで販売している。
店頭価格は5㌔2,980~3,280円前後。
「価格の差を理解してもらうのは時間がかかるが、環境問題に絡んだイベント用の商品として量販店から注目を集めている」(米穀課)という。

日経流通新聞より




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