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2008年04月28日

空調の熱源に再利用(三機工業)

三機工業は廃棄物や下水汚泥の焼却設備や工場などで発生する廃熱を回収し、他の施設で空調などの熱源に再利用するシステムを拡販する。

廃熱を特殊コンテナに蓄えて輸送し、熱交換器で放出する技術で、このほど青森県八戸市の廃棄物処理施設とサントリー子会社の工場に初納入した。

省エネルギーや二酸化炭素(CO2)削減に役立つ次世代環境技術として、市場を開拓する。


この廃熱輸送技術は「トランスヒートコンテナ・システム」。
ドイツの環境関連ベンチャー企業から導入し、約20㌔㍍の長距離移動を可能にするなどの改良を三機工業で加えた。

甘味料として使われるエリスリトールを主原料とする蓄熱材を利用する。
この蓄熱材を含んだ触媒油に廃熱をいったん移し替え、公共施設やビルなどの空調熱源として使う。

運搬車両、熱交換器、輸送コンテナなどで構成するシステム一式の価格は2億円前後。
年10億円の売り上げを目指す。

リサイクル関連会社の「奥羽クリーンテクノロジー(八戸市)」が4月に八戸でシステムを実用稼働させた。
まずアワビやヒラメなどを養殖する海水を温める熱源に利用する取り組みを始めた。

自社の廃棄物処理施設で出た廃熱を回収し、青森県栽培漁業センター(階上町)まで運んで使う。
年間130㌧のCO2削減を見込む。

サントリー天然水(鳥取県江府町)の「奥大山ブナの森工場」には定置式システムを納入した。
工場の廃熱はボイラー補給水の予熱使っているが、使い切れていない廃熱を専用コンテナに蓄えて、事務棟の暖房熱源の足しにする。

サントリーは年間約400㌧のCO2を減らせる見通し。
同工場では主に天然ガスを燃料に使っている。
CO2400㌧の削減は天然ガス利用によるCO2排出に置き直すと、1,000万円分の天然ガスを節約するのと同等の効果という。

自治体をはじめ、廃熱量が多い製鉄所、石油化学プラント、窯業工場のほか、熱の供給先として病院や大型商業施設などの販路作りを急ぐ。

日経産業新聞より


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Posted by 株式会社トリム リサイクル事業本部 at 11:02│Comments(0)企業編
 
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