「炭素会計」試行へ

株式会社トリム リサイクル事業本部

2008年08月21日 11:15

環境省は、企業の事業活動に伴う温室効果ガス排出量や省エネによる削減量を情報開示する「炭素会計」のルールづくりに着手する方針を固めた。

企業の地球温暖化対策を決算書のように明らかにし、環境にやさしい企業への社会評価を高める。
市民からこうした企業への投資が促され、経営にプラスになることも期待される。
同省は来年度にモデル事業を実施する予定だ。

地球温暖化対策推進法に基づき、大企業の排出量を国が公表する制度が今年始まった。
だが事業活動や部門ごとの排出量、省エネでの削減量や費用、将来の排出予測や目標、温暖化対策への投資計画は公表されていない。

一方、これらのデータは、各企業が独自に発行する環境報告書で紹介されている場合もあるが、世界的にも統一ルールがない。

温暖化対策を企業への投資の判断材料にするには、売上高や営業損益などを盛り込んだ企業会計のような炭素会計が欠かせないとの考えが浮上した。

環境省は9月中に専門家でつくる検討会を設置。
経済産業省と連携し、
▽開示の範囲や内容
▽開示する媒体(有価証券報告書、環境報告書など)
▽開示の時期
――を検討することになった。

また、環境省は来年度、企業が実際に炭素会計を作成して機関投資家に開示するモデル事業を実施。
投資家の利用法や株価の変動などを検証し、有効な活用法を探る。

環境省は「炭素会計は企業の温暖化対策を評価する基本的な指標になる。
環境に配慮する企業が評価される社会作りに役立てたい」と話す。


毎日新聞より

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