マンション屋上に憩いの場
2月に完成した複合型マンション「サクラディア」(さいたま市)。
四方をマンションに囲まれ、下から見上げる限り、どこにでもある建物だ。
だが屋上には約4,600平方㍍の広さにツツジやヤブラン、モミジなど15種類の植物が敷き詰められた緑のフィールドが広がる。
この「屋上庭園」を手掛けたのはサカタのタネだ。
土入れや植樹などを一手に請け負い、完成後も草木の剪定などの管理もする。
サクラディアの場合はベンチやテーブルも並んでおり、休日にはマンションに住む人たちの憩いの場となる。
サカタのタネは2年前から屋上庭園を積極的に売り込んでおり、これまでに大小100件程度を請け負ったが、サクディアは最大級の広さ。
費用は土入れが1平方あたり2万円程度で、これに植物や管理費がかかる。
管理コストを抑えるため、保水力のある人工土壌を採用した。
植物は雨水だけで育つため、肥料や水をやる手間や水道代などがかからないという。
落ち込みが目立つマンション需要に歯止めをかけようと、屋上庭園を目玉の一つとして採用するマンション業者が増えている。
これほど屋上の緑が重宝されるのは、屋外の緑が減っていることの裏返しかもしれない。
日経産業新聞より
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