地域資源、起業が鍵

株式会社トリム リサイクル事業本部

2008年08月10日 11:09


沖縄県内大学の研究者や企業経営者らが産学官の交流拠点として設立した沖縄経済学会は9日、創立25周年を記念し「経済自立フォーラム」を西原町の琉球大学で開いた。

地域資源の活用やベンチャー企業の支援などを通した沖縄経済の自立的発展の可能性について議論した。
基調講演として同学会会長の大城肇琉球大副学長と松井憲一名古屋工業大大学院教授がそれそぞれ講演。

大城氏は県内中小企業の活性化策として「水産業や海洋レジャーなど水系部門と観光、物流、繊維産業などネットワークを活用する糸系部門にヒントがある。地域素材で知恵を使い、付加価値を高めることが重要だ」と強調。
さらに環境、観光、健康の「3K」を結び付けた循環型の産業システム構築を提案した。

松井氏は先進的な技術を基に商品開発を行う「技術先行型」よりも、顧客のニーズを把握し商品開発に取り組む「ニーズ先行型」の成功率が高いとの調査結果を紹介。
大学と民間の連携を促進するための課題として、大学側が支援や連携を求められた時、書類重視の処理方法を改めることや、企業が相談しやすいコーディネーターの配置などをアドバイスした。

講演に引き続きトリムの新城博社長、アイリスエステサロンの新城恵子社長、ジャスミンソフトの贄(にえ)良則社長の県内ベンチャー3社の代表と市原健介沖縄総合事務局経済産業部長、洲鎌孝中小企業基盤整備機構沖縄事務所アシスタントマネジャーが「沖縄型ベンチャー」をテーマに討論。
新城恵子氏は自社の事例を基に「顧客指導を要する事業が、大企業にはできない中小企業の強みだ」と成功の鍵について紹介した。

琉球新報より

関連記事