シークワーサー特産に
群馬県館林市は隣接する板倉、明和両町と共同で、沖縄が主産地のかんきつ類、シークワーサーの試験栽培に取り組んでいる。
館林市は昨年8月に最高気温40.3度を記録するなど猛暑の地。
この暑さをいかし数年前からニガウリ栽培を始め、今では本州有数の産地となっている。
今度は近年、焼酎に入れるなど人気が高まっているシークワーサーに狙いをつけた。
課題は冬の寒さ。
今回、市が仕入れた苗木約60本は5月末から半年かけて鉢植えに根付かせ、秋に農家へ配布する。
各農家で栽培環境を変えて、生育状況の違いを検証、数年後の特産品化を目指す。
提案者の館林邑楽農業共済事務組合の曽根勝事務局長(59)は「シークワーサーが館林市で育つほど温暖化は進んでいるんだ、と子どもたちにわが身で感じてほしい」と環境教育の一環にしたいと話している。
昨年の東京卸売市場で群馬県産ニガウリの入荷量は全国5番目だが九州と沖縄を除くと1番。
その約9割を館林市と周辺の地域で生産している。
日本経済新聞(夕刊)より
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